名古屋には美味いラーメン屋が少ない。
やはり東京はラーメン天国(?)だ。 東京に出てきて食った博多ラーメンは、博多のそれよりも美味かった。 しかも店数が多い。当然、競争も過酷だ。 東海地方のガイド本などを買ってあちこちトライしたが、どれもオレを満足させるレベルになかった。 名古屋で有名な「本郷亭」にも行ってみたが、ど~も単なる横浜家系もどき。 オレにインパクトを与えたのは、チャーシューの多さくらい。 普段、角煮ラーメンに角煮をトッピングするオレですら怯む暴力的な量だった・・・。 アホか。ラーメンの味など分からんかったわ。 このまま美味いラーメンに出会えないのか・・・。 不安と疑念が失意に変わる頃、オレは一軒のラーメン屋に巡り合った。その名は「ラーメン福」 偶然通りかかったのだが、まずカンバンがインチキ臭い。 中国人の女の子が丼持って微笑んでいる絵は、「うまい棒」の袋に書かれたニセドラえもん並にバッタもん臭かった。 しかもわざわざ「チェーン店」と書いてある。何故態々不利な条件を並べ立てる? 店に入りメニューを見ると、デカデカと 「ギョザー」 しかも手書きではなくパネルに印字。・・・ワザとなのか? 店員は揃って眉毛が無く、そして愛想も無かった。 しかし、芳醇な豚脂の香がオレの鼻腔を擽る。これは期待出来る! 常連と思しき隣の客が、スポーツ新聞を読みながら「味濃い目、ヤサイ多めで」と宣う。 ・・・・・こ、この符丁どこかで!・・・そう、二郎だ!ラーメン二郎だ! オレも迷わず「味濃い目、ヤサイ多め」をオーダー。 海の家のカキ氷と見紛うばかりのモヤシを乗せたドンブリが目の前に! スープに辿り着くのも一苦労だ・・・。心頭滅却し一口食す。 ― う、うまい!!! あー!そうとも!「味の素」山ほど使ってるさ!という潔さ! ・・・厨房に缶が恥ずかしげもなく剥き出しだ。 健康志向の美食家を蹂躙するような暴力的なまでの脂! 一口で血圧の上昇を自覚できる味の濃さ! アク抜きすらしていないんじゃないかと疑う程の豚骨の野性味! 二郎とはまた一味違う、CheepでNastyな喜びがオレの体を駆け巡った。 体に悪そうだ、という背徳感が更にオレの心を昂らせる・・・。 ・・・・・パーフェクトだ。 一気に食し、勘定を払うと、先ほどの眉毛を殆ど剃ってしまった哀れな店員が、10枚集めるとラーメン一杯タダになる券をくれた。 まるで文化祭の焼きソバのチケットだ。どこまで俺の心を擽れば気が済むのだろう。 その後あっという間に10枚集め、タダでこの悦楽に身を委ねたのは言うまでも無い。 ラーメン福よ・・・・・Forever! 言っておくが、俺は忙しい。もちろんラーメンの話をしているヒマなど無い。
by hidetoshi_ota
| 2006-02-23 00:57
| 食
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